今やジムニーやランクルなどに限らず、多くのSUVや軽自動車でも装着してるのを見るオープンカントリーR/T
しかし、純正タイヤとのサイズの違いやつくりの違いで、空気圧をいくつにすればいいか悩んでる方もいるのではないでしょうか?
僕自身ジムニーで履いているので、その経験も踏まえ適正な空気圧を考えていきたいと思います。
オープンカントリーR/Tとは
2016年に登場した「トーヨー オープンカントリーR/T」。マッドタイヤのようなワイルドな見た目を実現しながらも、A/Tタイヤの快適性も持ち合わせるというまさに欲しかったタイヤ。
新たにラギットテレーンというジャンルを開拓し、その人気は衰えません。
また、オープンカントリーのホワイトレターは特徴的で、レトロさやスポーティさも演出してくれます。
さらにこのホワイトレターは片面だけなので、反対に履くことで通常のブラックなタイヤで使用することもできます。
メーカー指定は?
メーカーに問い合わせると、260Kpaという答えが返ってくるようですが、これはあくまで基準でありこれが正解という訳ではありません。
試しにヨコハマタイヤの簡易的な空気圧換算表を見てみると、おなじ185/85R16LTでも260Kpaから450Kpaまでの幅があります。(ヨコハマタイヤ適正空気圧表)
ちなみにオープンカントリーR/TはLT・商用車カテゴリーと通常の乗用車カテゴリーがあります。
見分けるのは簡単でタイヤに書いてある、タイヤサイズのところを見ればわかります。乗用車でしたら175/60R16 82Qのように、LT規格だとLT265/50R20 110Qもしくは145/80R12 80N LTと書いてあります。
そしてこの表示を見れば何となくの基準が見えてくるのです。
タイヤに書いてる数字とアルファベット
例えばジムニーでよく履かれるこれ、185/85R16 105N LTというもの。185/85R16がタイヤのサイズ、105Nがロードインデックス(負荷能力)と速度記号。注目すべきなのは後者の方です。
負荷能力とはタイヤ1本にかかる重量を支える能力のことを言い、それを指数で表したものがロードインデックスと言います。
また規定の条件下での最高速度を記号であらわしたものが速度記号となります。
105の部分がロードインデックス、Nが速度記号になります。この場合、105の負荷能力は925㎏、Nの最高速度は140㎞となります。
ロードインデックスについて、本当に簡単に計算すると、タイヤ1本925㎏、4本だと3700㎏となるのでこの重量の車まで使用可能ということです。(実際は前後で重量は変わるのでこの通りにはなりませんが)
そこで先ほどの空気圧表を見てみましょう。(ヨコハマタイヤ適正空気圧表)最大負荷の925㎏だと空気圧は450Kpaとなっています。
そして最低は670㎏の時に260Kpa、ジムニーは重量約1トンちょい位なので倍くらいの負荷能力。なのでメーカーでも260Kpaを推奨したのだと思います。
※ちなみにLT規格の最低充填空気圧は260Kpaとなっていますのでご注意を
ロードインデックスから調べてみよう
上記のように結構精密に空気圧を調べるには、純正タイヤから見てみましょう。今回は一例として大人気のランクルプラド(J15)で考えていきます。
まず、純正タイヤのロードインデックスと指定空気圧を見てみます。大体指定空気圧は運転席のドアを開けると見つかります。
ここらへんに大体あると思います
プラドの純正タイヤサイズは265/65R17です。今回はブリジストンの乗用車用タイヤDUELER H/Lを参考に、265/65R17 112Sを純正と仮定します。
この場合112がロードインデックス。最大負荷能力は1120㎏。指定空気圧は前後220Kpaです。ブリジストンの空気圧・負荷能力対応表で見てみると負荷能力は1065㎏となっています。
この1065㎏を越えていて、これに近い値がいわゆる適正空気圧と言えるでしょう。
次に履く予定のタイヤ、今回はオープンカントリーR/TでLT265/65R17 120を見ていきます。トーヨータイヤの適正空気圧表を見てみると、このタイヤの最大負荷能力は550Kpaで1400㎏ですが、先ほどの1065㎏を越えていてそれに近い値は400Kpaで1140㎏。
ということで、オープンカントリーR/T(LT265/65/R17 120)でのプラドの適正空気圧は約400Kpaとなるでしょう。
結局何Kpa?簡単な考え方
このように、ロードインデックスから大体の空気圧の割り出し方を紹介しましたが、めんどくさいですよね。僕も面倒です。
もっと簡単に割り出す方法もあります。車検証を見てみてください。前軸荷重と後軸荷重が書いてあります。
前軸荷重が600㎏でしたら÷2で、タイヤの負荷重量は300㎏。後軸荷重が500㎏でしたら÷2で、タイヤの負荷重量は250㎏以上が必要になりますので、あとはトーヨータイヤの表で確認するだけです。
とにかく重要なのは必要な負荷重量を下回らないことですが、ネットではかなり低い空気圧の方も見受けられます。ジムニーの適正空気圧は260Kpaとのことですが220Kpaの人もいました。
指定よりも低い空気圧での使用は自己責任にてお願いしますが、結局は自分の求める乗り心地や性能にするのが一番ではないでしょうか?
空気圧による乗り心地の違い
それでは、求める乗り心地にしていきましょう。
やわらかい乗り心地、快適性重視
このようなの乗り心地を目指す方は、先ほどの基準を目安に空気圧を下げていきましょう。
ハンドルの感触も柔らかく、よりふわふわした乗り心地になり、段差での突き上げも減ると思います。だた、極度に減らしすぎるとウェーブ減少のもとにもなりますので、気を付けてください。
固い乗り心地、燃費や走行性能重視
あまり好む人に少ない固い乗り心地がいい方は、空気圧を高めに設定してみましょう。最大負荷能力の空気圧までは高めても大丈夫。
固いのが好きでない方も、低空気圧よりメリットは大きいです。
まず燃費の向上。空気圧を高めることで走行中のタイヤに変形が減り、走行抵抗が減少することで燃費が向上します。
そして走行性能の向上、特にカーブや直進安定性は見違えるように変わるでしょう。
サイドウォール(タイヤの横の面)の剛性が高まることで、カーブでのたわみが減り外へ流れるような感覚が少なくなるのが体感できると思います。
また高速などでの直進走行でも、グネグネ感が減り、より安心して走行できると思います。
自分の場合
僕は現在、JB23ジムニーで185/85R16のオープンカントリーR/Tを履いています。
空気圧は前後300Kpaに設定。最初は260Kpaでしたが、新品タイヤということもあり柔らかすぎて300Kpaに。燃費もリッター15㎞程度、カーブでの剛性感もよく満足しています。
突き上げがきついという声も聞こえますが、個人的には純正タイヤの突き上げの方が鋭い感じがしました。
まあ、バスに乗るときもエアサス付きの大型よりバンバン跳ねるマイクロバスの方が好きなので、完全に好みの世界ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はオープンカントリーR/Tに特化した形でその空気圧の決め方を紹介しましたが、これはほかのタイヤでも同じです。
とにかく重要なのは必要な負荷能力を下回らないことです。
そうすれば、純正とは違ったサイズのタイヤや、違ったカテゴリーのタイヤも安心して履くことができます。
そして自分の求める乗り心地や、乗り味、性能を見つけていきましょう。
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