2023年8月2日、なんと「新型ランドクルーザー250」が発売されました!ランドクルーザー70も同時発表で大きな話題となりました。
今回は、そんな出来立てほやほやなランクル250の紹介と歴代ランクルを比べてみたいと思います!
原点回帰
今回のランクル250のコンセプトは質実剛健というランドクルーザー本来の「人々の生活を支える」に焦点を当てた車となっている。
そしてその原点回帰にふさわしいデザインと走行性能になっているのも見どころ。今のところ丸目と角目が用意されているが個人的には各目が好み。ハマーEVみたいでかっこいい。
角ばったデザインもオフロード走行において車体の位置感覚をつかむのにも最適。ランクルが戻ってきたという印象すら抱く精悍さ。
250と伝統の番号が与えられているのからもその意気込みが伝わってきます。
ということで原点回帰にちなんで歴代ランクルを見ていきたいと思います。
BF・BJ型
警察予備隊絵の納入を狙って開発されたBJ型。結局三菱・ジープに敗れることとなったが、国家地方警察のパトロールカーとして採用される。
エンジンは直列6気筒OHV、トラックのものを改良したラダーフレームにリジットアクスルとリーフスプリングを備える。
トランスファで切り替え可能な4駆とまさに基本的なジープ。
しかし名前は「ジープ」という名前がアメリカの本家の商標権に抵触するためランドクルーザーと名付けられた。
見た目は、まさに軍用車といったいでたち。屋根もなく乗用車とは言いづらい。だがランドクルーザーはここから始まったのだ。
ランドクルーザー20
モデルチェンジされ20系となったランドクルーザー。
エンジンも変わらず6気筒OHVであるが、ボディーはソフトトップ、ハードトップ、ピックアップ、バン、それに加えショートとミドルが選べるなど選択肢が増えた。
少し柔らかなデザインになり、ランクル40に近づいた感じだがいかにもクラシックといった印象。
ランドクルーザー40
そしてようやくなじみのある40系にフルモデルチェンジ。実は20系の後半で30番台が使われていたので40系となっている。
後のランドクルーザー70が発売される1984年まで生産された超ロングセラーモデル。確かワイルドスピードアイスブレイクにも一瞬登場していた車。
その生産期間の長さと高い耐久性から、世界各国で今なお活躍している車体も多く、愛好家も多い。
FJクルーザーの元ともなったそのデザインは20系からより乗用車になり、乗り味も快適になった。
この角ばったデザインはとてもアイコニックでまさにレトロ。愛らしく普遍的な魅力を秘めている。
ランドクルーザー55・56
一風変わったこのランクル。若手の社内デザイナーによるもので、独特なスタイルは特徴的。パワートレイン、ドライブトレインとともに40系と同じ。
当初から北米市場を強く意識しており、生産台数のほとんどが北米などの海外へ輸出された。
国内でも業務用ではよく売れたらしいが、高価でディーゼルエンジンでなかったことで個人向けにはあまり売れなかったためか中古車市場ではほとんど見かけない。
個人的にこのデザインがかなり好きで、ランクルの中では1,2位を争うほど。特にこの後ろに長いボディーと箱のようなベーシックで無駄がない感じが最高に好み。一度乗ってみたい。
ランドクルーザー60
56型の後継として登場した60系。フロントの独立したフェンダーはなくなり、一気に現代的な乗用車らしくなった印象。
ボディーは拡大され居住性も向上、よりラグジュアリーになり、室内も乗用車らしくなった。また上級グレードでの豪華装備は贅沢なSUV路線の先駆けとなった。
パワートレインは新たに4L6気筒と、3.4L4気筒の2種類のディーゼルエンジンが追加された。
この60系のデザインも僕は大好き。角目や丸目があるがどちらもよくて決められない。
最近の中古車市場では流行りのタンカラーなどに塗りなおされているものを多く見かけるが、個人的には当時の雰囲気を残している方がいい。
今となっては貴重な車だからこそオリジナルでいてほしいものだと思う。
ランドクルーザー70
1984年に40系に代わる形でデビューした70系。40系の面影を残したフロントマスクに張り出したフロントフェンダーはワイルド、内装も変わり居住性が向上した。
足回りは前後ともに、リジットアクスルとリーフスプリングを採用したが、99年のマイナーチェンジで全軸はリーディングアームとコイルスプリングに変更された。
パワートレーンはガソリンエンジンでは、3F・1FZなどの直列6気筒、2009年からはV型6気筒の1GR-FEも採用。ディーゼルでは直列4気筒、6気筒、V型8気筒など多岐にわたる。
フロントフェイスも何度か変更が加えられたが、2007年には新型のV型8気筒エンジンを搭載するにあたりボンネットを含む大きなフロント周りの変更が行われた。
またこの70系から、ヘビー系とライト系に分かれライト系はプラドなどへ分岐していく。これに加えラグジュアリー系の80系も加わり、ランドクルーザーは3種類の展開となる。
2023年8月に発表されたランドクルーザーはこのモデル。
ランドクルーザー80
60系の光景であるランドクルーザー80。ボディサイズは一回り大きくなり、内外装の装備も充実したことで高級SUVへの道を開いた。
デザインも角ばったものから丸みを帯びた空力デザインとなった。ホイールベースやトレッドも拡大するとともに、ワイドタイヤ設定のため大型フェンダーを採用。まさに「高級マルチパーパス4WD」にふさわしいものとなった。
ただそんな中でも、強固なラダーフレームと前後のリゾットアクスルはそのまま。スプリングはコイルになったことでオンロードの快適性向上とともに、オフロードでの走破性も向上した。
またパートタイム4WDだった60系から、センターデフを持つフルタイム4WDに変更(一部グレードを除く)。オプションで前後デフロックも選択できた。
エンジンに関しては、ガソリン・ディーゼルとも直列6気筒で24バルブが採用されるようになりその性能も向上した。
ランドクルーザー100
80系の後継となった100系。誕生から高い走破性と実用性に定評があったランクルシリーズだが、それをさらに向上させるとともに高級車としてのポテンシャルも秘めたプレミアムSUVへの道をより進めた一台となった。
パワートレーンとしては歴代で初となるV型8気筒ガソリンエンジンが搭載、フルタイム4WDの制御もより磨きがかかった。
シャシも伝統のラダーフレームが採用されている半面、フロントサスペンションは独立懸架となり操舵方式もラック&ピニオンに変更されたことで操縦性と快適市が向上した。
内装においても、本革のシートやトリム、木目パネルなど高級志向な装備がなされ発売後から好評となった。
ランドクルーザー200
2007年に発売開始された200系。変わらず強靭なラダーフレームを採用し、リアはリジットアクスル、進化した電子制御で高い走破性を維持している。
内外装ともに豪華な装備が施され、国内での価格は400万円を大きく上回るようになった。
デザインに関しても100系からの流れを汲んだ高級SUVらしいものとなっている。ちなみに200系ではディーゼルエンジンが廃止され、ガソリンエンジンのみの設定となっている。
ランドクルーザー300
2021年に公開され記憶にも新しい300系。予約段階で注文が殺到し、納期は何と5年待ちと異例の事態となった。
基本的なデザインは100系、200系の流れのままだがグリルは大型化し、ライトはLEDとなって小型化されている。
伝統のラダーフレームはGA-Fプラットフォームに新しくなり、剛性の向上と軽量化を果たした。
エンジンは200系で廃止されていたディーゼルエンジンが復活。ガソリン・ディーゼルともにV型6気筒のツインターボが設定された。
またランドクルーザーシリーズ初となるGR SPORTが設定され、内外装の変更とともに、足回りの強化などがなされている。
ヘビー系・ライトヘビー系・ステーションワゴンの3つのうちステーションワゴンに位置付けられている。
ランドクルーザー250
そして今回発表されたランドクルーザー250。これに加えラインナップは70,300となり、250は元のプラドの位置づけだがコンセプトは異なるようだ。
高級路線へシフトしていったプラドをただすようにその名前を捨て250という伝統の番号を受け継いだ今回のランクル。
プラットフォームはランクル300と同じGA-Fプラットフォームが採用され走破性が向上、パワートレーンにおいては日本向けにガソリンとディーゼルの二種類が用意されている。
前プラドよりも角ばったデザインとなり内外装も水平基調になっており、オフローダーらしい雰囲気に仕上がっている。内装のシートなどもどうかというよりも、硬派堅実といった感じだ。
またフロントフェイスにおいては、交換可能とされており、個性的なスタイルが楽しめる。
これからも続くランクルシリーズ
1951年の試作車から72年以上もの歴史を誇るランドクルーザーシリーズ。その堅牢さから日本国内だけでなく、海外でも多く使用され何十年も前の車体がいまだに使われていることもあります。
そんなランドクルーザーが新たに発表され、これからもその歴史が続くこととなりました。
その古き良き伝統を受け継ぎながらも最新技術を盛り込んだ、新型ランドクルーザー。今後の情報にも要期待です。
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